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ファクタリングでは掛け目により調達額が変わる!掛け目の仕組みと流れ、注意点を徹底解説

2026年09月02日 コラム

ファクタリングでは売掛金に対して掛け目がかかることがよくあります。

ファクタリングにおける掛け目とは簡単に言うと買取率のことで、掛け目80%であれば売掛金の80%が買い取りの対象となります。

本記事においては、ファクタリングにおける掛け目について、掛け目の割合を決める要素などを解説します。

ファクタリングにおける掛け目

掛け目とは金融用語で、主に銀行等の金融機関が融資を行う際、不動産・有価証券等の担保の価値を算定するときに使用する概念です。

そしてこの掛け目という概念はファクタリングの取引でも活用されています。

ファクタリングの掛け目は、一言でいえば、売掛債権の「買取率」になります。

ファクタリングの取引では、一般的に売掛金全額が買い取られるのではなく、一定の掛け目をかけた金額で買取が行われます。

そして掛け目として最初に引かれた金額は取引の最後で返金されます。

実際の掛け目は業者ごとに異なりますが、目安として以下を参考にしてください。

  • 2社間ファクタリング 70%~80%
  • 3社間ファクタリング 80%~90%

掛け目と手数料の違い

ファクタリングには掛け目だけではなく手数料も存在しています。

手数料は掛け目をかけた後の買取金額に対してかかります。

なお、掛け目と違って手数料が返金されることはありません。買取金額に影響するのが掛け目、最終的に手元に残る金額に影響するのが手数料と考えれば良いでしょう。

掛け目の計算例

例として、売掛金額500万円、掛け目率80%、手数料率10%、2社間ファクタリングの取引を想定します。

  • 実際の買取額:売掛金500万円 × 80% (掛け目率) = 400万円
  • 手数料:400万円 × 10% = 40万円
  • 利用者が受け取る金額:400万円 - 40万円 = 360万円
  • ファクタリング会社へ送金する金額:500万円
  • 返金される金額:100万円 (掛け目の分)

すなわち、掛け目は、ファクタリング会社に対して、全額返済を受けた後に利用者に戻す「保証金」あるいは「一時押え金」の役割を果たしているのです。

掛け目を決める要素

掛け目は固定ではなく取引ごとに決められます。ここでは掛け目を決める要素について解説します。

なおこれらは一般論であり、実際に掛け目に影響するかどうかは場合によります。

3社間ファクタリングは掛け目が高い

一般的に3社間ファクタリングは2社間よりも掛け目が高い傾向が強いです。

2社間ファクタリングは、売掛先に債権譲渡を通知せず、売掛金を利用者が受け取った後にファクタリング会社へ送金する仕組みが一般的です。そのため、利用者からの送金が滞るリスクなども考慮されます。

一方で3社間ファクタリングでは、ファクタリング業者が売掛先から直接回収できるので回収漏れは少なくなります。

それを踏まえて掛け目も高くできるのです。

売掛先の信用力が高いと掛け目が高い

売掛先の信用力でも掛け目は変わります。

社会的に有名な企業や大企業だと信用度も高く、売掛金に対する調査も少なくできるので掛け目も高く設定できます。

大企業でなくとも取引が連続して続いているなど、売掛金が評価されれば掛け目は高くなります。

ファクタリングの継続利用で掛け目が高くなる

同じファクタリング会社を繰り返し利用することで業者は掛け目を高くできるようになります。

それは新規の顧客が利用を繰り返し、お得意様となることで利用者に対する信用が高くなるためです。

初回の利用では掛け目は低くなりますが、利用回数に応じて段々と掛け目も高く設定できるようになってきます。

債権譲渡登記があると掛け目が高くなる

債権譲渡登記とは、売掛債権を譲渡したことを法務局に記録する制度です。2社間ファクタリングでは、二重譲渡などのリスクを抑えるために利用されます。

そのため利用者が債権譲渡登記に応じれば、業者も二重譲渡のリスクを回避できるので掛け目も高くできます。

ただし債権譲渡登記には費用として10万円程度掛かるので、利用者が登記に応じるかの判断には、登記費用を含めた最終的な資金調達額の比較が必要です。

掛け目の「あり」「なし」によるファクタリングの流れの違い

掛け目の有無によるファクタリングの違いは、現金化金額が異なる、最後に掛け目として引かれた分が入金される、の2点です。

ここで2社間ファクタリングの流れで掛け目あり・なしのケースを取り上げて違いを比較してみましょう。
掛け目の有無で異なる箇所を黄色で強調しています。

掛け目あり(2社間ファクタリング)の流れのケース

  1. ファクタリング会社の審査
  2. ファクタリング会社は利用者に買取代金(掛け目の分を引いた金額 - 手数料)を振り込む
  3. 取引先から売掛金が入金されたらファクタリング会社に送金する
  4. ファクタリング会社は利用者に掛け目として引いた金額を返還する

掛け目なし(2社間ファクタリング)の流れのケース

  1. ファクタリング会社の審査
  2. ファクタリング会社は利用者に買取代金(売掛金額 - 手数料)を振り込む
  3. 取引先から売掛金が入金されたらファクタリング会社に送金する

掛け目ありのファクタリングを選ぶ際の注意点

ファクタリングを初めて利用する方の中には、売掛債権を全額買取してもらえると期待している方もいることでしょう。

しかしファクタリングでは、手数料に加えて、事前に掛け目をきちんと理解していないと、資金調達した後で「必要な額に届かない」と慌ててしまう可能性もあります。

そのようなことがないよう、ファクタリングでは掛け目に対する理解が必要不可欠です。

本章では最後にファクタリングの掛け目に対する主な注意点を2点解説します。

掛け目によっては現金化できる額が必要額に届かないケースもあるので注意

利用者がファクタリングを活用する目的は、売掛金を早めに現金化して調達した資金を他の目的に使用することです。

ところがファクタリングの条件に掛け目が設定されていると、掛け目の高さによってはすぐに現金化できる金額が必要とする調達額に届かない場合があります。

希望額に実際の調達額が届かない場合、利用者はあらたに別の売掛金を売却したり、融資等の他の資金調達手段を探したりする必要も出てきます。

そのためにも依頼するファクタリングでは掛け目がいくらになるのか、掛け目なしの取引なのかなど、しっかりと業者に事前確認しておくことが大事です。

ファクタリング会社によって掛け目は異なるので注意

掛け目については、その設定比率がファクタリング会社によって異なる点も注意が必要です。

同一の売掛金でも、ファクタリング会社によって買取時の審査内容や売掛先の評価、業者の買取能力などでも掛け目の率は変わってきます。

当然買取後の早期に現金化できる金額も変わります。

特に多くの資金が必要な場合には、手数料だけでなく、掛け目にも十分注意を払って、できるだけ買取条件の良いファクタリング会社を選ぶ必要があります。

まとめ

本記事では、ファクタリングにおける掛け目について詳しく解説しました。

掛け目とは、ファクタリング会社が買取対象の売掛金をどこまで買取りするかを決めるときに使用される概念です。

掛け目の設定率はファクタリング会社によって異なっており、同一債権であっても依頼する業者によって調達可能額は異なってきます。

掛け目の決定要因は、売掛金の回収リスク、売掛先や利用者の信用度などです。

信用度が高い売掛金と判定されれば、掛け目も高くなって、より多くの資金調達が可能でしょう。

そのためにもファクタリングの利用に際しては、手数料とともに掛け目にも一段の注意を払う必要があります。

よくある質問

ファクタリングにおける掛け目とは何ですか?

ファクタリングにおける掛け目とは、売掛金額のうち買取対象となる割合のことです。

例えば、売掛金500万円に対して掛け目が80%の場合に買取対象となる金額は400万円です。

掛け目として差し引かれた金額は、売掛金の回収後に返還されます。

掛け目と手数料の違いは何ですか?

掛け目は売掛金のうち買取対象となる割合であり、手数料はファクタリングの利用にかかる費用です。

掛け目によって差し引かれた金額は最後に返還されますが、手数料は返還されません。

掛け目はなしの場合もありますが、手数料は必ずあります。

ファクタリングの掛け目は何によって決まりますか?

掛け目は、売掛先の信用力や2社間ファクタリングか3社間か、債権譲渡登記の有無など、複数の要素を考慮して決まります。

なお、掛け目の決定基準はファクタリング会社によって異なり、これらの要素が必ず掛け目に影響するとは限りません。

掛け目が低い場合はどうすればよいですか?

別のファクタリング会社を探すと良いでしょう。同じ売掛金でも別の会社で審査した場合は掛け目が変わることもあります。

また、ほかの売掛債権の売却や、銀行融資など別の資金調達方法を検討することも選択肢です。

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執筆者:nobu shige

金融専業ライターとして活躍中。元銀行員としての経験を活かし幅広い金融ジャンルを執筆。
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